(写真=StudioByTheSea_Shutterstock.com)
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Business

オフィスを地方に!クラウドファンディングで進む働き方改革

2019.3.15
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働き方改革の一環として、リモートワークを促進するキャンペーンが進み、ニーズに応じた環境の整備が求められています。東京に依存しない場所づくりの事例として注目されているのが、クラウドファンディングによる資金調達を元手にした、シェアオフィスやコワーキングスペースの創出です。具体的な事例と、その運営によって期待される社会問題の改善について紹介します。

離れた場所でも働ける環境づくりの可能性

リモートワークを可能にするインターネットやクラウドの普及が進んでします。しかし、リモートワークを希望する声が働き手から上がる一方、企業側のリモートワーク導入率は伸び悩んでいます。リモートワークが浸透するためには、東京一極集中を深刻化させている、属人的なシステムを改善する環境づくりが第一に必要です。

ウェブサイト制作事業を展開するLIGでは、フリーランスや地方在住の人々が柔軟な働き方を実現する場所として「いいオフィス」と称したシェアオフィスを、東京と広島で運営しています。月額会員が自由に使用できるオープンスペースや、少人数でオフィスとして利用できる個室ブースや会議室など、働き方に応じた最小限のリソースを選択できる点が魅力です。

さらに、2016年にはセブ島にシェアオフィス「iioffice CEBU(いいオフィスセブ)」をオープンし、国内のみならず海外をも拠点とする働き方を提案しています。経済成長を続けるフィリピンのセブ島に拠点を設けることで、国内外のビジネスをつなげる架け橋が生まれるでしょう。こうした場所づくりを支えたのは、クラウドファンディングによる資金調達でした。

現実的な2拠点生活を、東京を離れずに検討できるスペース

クラウドファンディングから生まれた新しい働き方を促す拠点として、都心とのアクセスの良さを生かした2拠点生活を提案するコワーキングスペースもあります。

2018年、山梨県富士吉田市に誕生した「anyplace.work 富士吉田」は、東京から高速バスで2時間という立地を生かした、2拠点生活を提案するスペースです。東京での仕事を辞めることなく、都心の喧騒から逃れて仕事に集中できるスペースを持つことで、自然に囲まれた環境で働くことができます。

今後、このスペースでは、地域活性化のためのイベントや、東京のリソースを生かした富士吉田のコミュニティづくりなど、人が集まる拠点をつくったことで生まれる新しいビジネスを促進していく予定です。こうしたコワーキングスペースが増えていくことで、東京で培ったスキルを地方に還元する働き方を選べる若者が増え、東京一極集中が緩和する一因となるかもしれません。

雇用を生み出すスペースが地方を変える

ビル一棟をコワーキングスペース化し、企業誘致や人材獲得を積極的に進めるケースも生まれています。2018年に仙台でオープンした「enspace(エンスペース)」は、企業利用を想定したセミナースペースやプレゼンスペースなどを完備し、オプションによる事務のサポートや起業・創業に関する相談など、仙台を拠点とする利点となるサービスを充実させました。

東北地方最大の都市である仙台は21大都市の中でも人口増加率の高い都市であり、働きやすい環境づくりを進めることで若者の地方での活躍を叶えることができる拠点です。enspaceは仙台に大規模なコワーキングスペースをオープンすることによって、若者の挑戦を支援し、東京を介することなく事業拡大を進められる場所を提供しようとしています。

さらに、enspaceをサテライトオフィスとして利用する東京の企業もあります。東北地方での販路拡大を期待する東京の企業が仙台に進出することは、経済活動の活発化や雇用創出につながるでしょう。

資金援助が次世代の働き方改革の鍵に

このようなコワーキングスペース運営には多大な費用がかかりますが、上記のようにクラウドファンディングによる支援によって開設・運営できたものもあります。

2拠点生活やリモートワーク、少人数でのオフィス利用など、働くスペースが生まれることで可能になる「働き方改革」は多くあります。首都に依存せずに生産性の高い働き方を選べる若者が増えることは、今後の日本をより豊かにするための基盤になるかもしれません。

 
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