(写真=PIXTA)
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Business

上場企業も参戦!クラウドファンディングを使う理由は?

2019.2.22
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クラウドファンディングというと、資金力のないベンチャー企業が新しい技術や商品、サービスを開発するために行うものというイメージがありますが、近年では大企業もクラウドファンディングの活用に乗り出しています。

資金力は十分にあるはずの大手企業が、なぜクラウドファンディングを行うのでしょうか。その理由と支援側のメリットについて考えていきましょう。

上場企業がクラウドファンディングを始める理由とは

国内におけるクラウドファンディングの市場規模は、年々広がりを見せています。2017年に矢野経済研究所が行った国内クラウドファンディングの市場調査によると、新規プロジェクトに対する支援総額は2013年に124億7800万円だったのに対し、2016年には745億5100万円にまで増加しています。

現在では、ベンチャー企業だけでなく、主婦や学生もクラウドファンディングを活用できるよう自治体が補助を行う例もあります。本来、資金はないけれどもアイデアはある、という人が、プロジェクトに共感した人からお金を受け取って、アイデアを実行するのがクラウドファンディングです。資金力のある一部上場企業や大手企業が参入する理由は、どこにあるのでしょうか。

新たなプロジェクトに挑戦できる

歯磨き粉や歯ブラシといった歯科衛生商品を販売するライオンでは、研究開発本部内にイノベーションラボを新設し、新規事業の創出に取り組んでいます。その中で、同社初となる美容家電の開発プロジェクトが始動。開発資金を2018年9月からクラウドファンディングで募っています。既存の事業と異なる部門の商品でも、クラウドファンディングを利用することで、消費者に新規事業の認知度を高めていくことができます。また、ニーズを図りつつ新たな販路を生み出すきっかけになるでしょう。

マーケティングツールとして活用

クラウドファンディングは優秀なマーケティングツールにもなります。商品に魅力を感じて支援を行う支援者は、実際の消費者と変わりません。総支援額やネットでの反響、支援者の反応を通してその商品のニーズが分かり、ペルソナ設定がより具体化されます。

宣伝広告の一環として利用

すでに販売が決まっているものを、プロモーションを目的として、まずクラウドファンディングを活用するという方法もあります。新製品や新しいサービスに敏感なユーザーが、販売前に購入できるクラウドファンディングを利用しそれを広くアピールすることで、自然と多くの消費者に新商品などの情報を届けることができます。企業側から発せられる広告ではない、「ユーザーの生の声」によって多くの人に製品の魅力を伝えることができるというわけです。

大手企業と相性のいいクラウドファンディングは

クラウドファンディングは投資型と非投資型の2種類に分かれ、さらに寄付型、購入型、融資型、ファンド型、株式型と5つの型があります。

投資型    

融資型……返済金利の一部を配当
ファンド型……成果に応じた配当がある
株式型……リターンは非上場企業の株式    

非投資型

寄付型……リターンなし
購入型……商品やサービスがリターンされる

マーケティングやPRを目的として行う場合には、購入型でプロジェクトを進めることとなります。購入型ではユーザーはリターンを目的として支援を行っているのが特徴です。国内のプラットフォームでは「makuake(マクアケ)」や「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」が有名です。

支援側に与えるメリット

クラウドファンディングと一口に言っても、資金提供の形はさまざまです。大手企業がマーケティングやプロモーションを目的として行うクラウドファンディングは「購入型」が主流です。購入型では、支援を行うことによって、開発された製品やサービスを割安で手に入れられるというメリットがあります。気になる新商品を、一般ユーザーよりも早い段階で入手できる購入型のクラウドファンディングは、「新しいもの好き」の人にとっては楽しみながら企業を支援できるツールとして活用できます。

国内の企業をクラウドファンディングで応援

このように、大企業も乗り出すクラウドファンディングには企業側と支援側、両者にメリットがあります。企業側は新規プロジェクトを少ないリスクで始めることができ、購入型の場合には支援者は信用力のあるメーカーが作るパイロット版の製品を、安く早く手に入れることができます。

自分の好きな企業やメーカーが新規プロジェクトを始めたときは、企業を応援する気持ちで支援してみてはいかがでしょうか。

 
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