(写真=ppa/Shutterstock.com)
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Culture

スモールハウスで新しい生き方が見える「INSPIRATION by YADOKARI」

2018.12.10
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「INSPIRATION by YADOKARI(インスピレーション バイ ヤドカリ)」は、約4坪の移動可能なスモールハウスです。このまったく新しい住まいの提案は、クラウドファンディングによる資金調達を通じて実現しました。このクラウドファンディングは資金調達のみならず、生き方を考え直すきっかけを作ることにもなったのです。INSPIRATION by YADOKARIの事例が示すクラウドファンディングの可能性を紹介します。

「INSPIRATION by YADOKARI」で新しい生き方や働き方を訴求

YADOKARIは、ミニマルライフやタイニーハウス、多拠点居住を通じて「住」の視点から新たな暮らし方や豊かさを発信しているクリエイティブ集団です。そのYADOKARIが新たなコンセプトで発売を開始したのがINSPIRATION by YADOKARI(以下、「INSPIRATION」)です。

「INSPIRATION」は、最小限の住宅環境を備え、約4坪(約14平方メートル)のスペースにキッチン、トイレ、シャワーとリビング環境を備えています。この家の最大の特徴は、コンテナの上限サイズに収めたことで移動が可能という部分にあります。

つまり、「INSPIRATION」に住むことで、土地に束縛されないライフスタイルが実現します。例えば、季節に応じて、住みやすい環境にスモールハウスそのものを移動させながら暮らせるので、アウトドアの趣味を持つ人は、その環境に近い場所に拠点を構えることが可能になるでしょう。

いわゆるプレハブ住宅と似た部分があるものの、優れたデザイン性と、住環境としての心地よさが追求されているため、充実した生活が十分に実現可能です。建築にかかる費用や期間が一般的な住宅よりもかからない点は、住宅の購入が難しかった人々への新たな選択肢となっていくでしょう。

「INSPIRATION」は「小屋やスモールハウスに住む文化」の提案を目的に、資金調達をクラウドファンディングで行いました。こうしたスモールハウスが具現化し、実際に住む人が増えることで、新しい生き方や働き方が可能になるということを、多くの人に訴求したいという想いがあったのです。

また、家の最小単位を変革することで、自分にとって適切な住まいとは何なのかを再定義するきっかけを作ることも「INSPIRATION」の役割です。家族との距離感や、生活するうえで本当に必要な物は何かなど、住まいが変わっていくことで考えられるテーマは多くあるでしょう。

クラウドファンディングやサポーターの協力を得てビジョンを実現

クラウドファンディングによって支援者を募ることで、「INSPIRATION」が提示した問いかけは、多くの人々に届き、同時に多くの共感者からの支援を得る結果につながりました。

クラウドファンディングのプロジェクトページに綴られた「INSPIRATION」誕生の背景には、YADOKARIが発信を続けてきたメディア「未来住まい方会議」と、これまでの豊かな生き方に対する問題提起がありました。

「未来住まい方会議」は、スモールハウスの事例を紹介するメディアで、各国の取り組みやミニマリスト(持たない暮らし)のライフスタイルが掲載されています。500件を超える事例が集まった今、YADORKARIでは改めて、幸せな住まい方とは何か、を問いかけたのです。

住居に対して高いコストを支払い、一方でその家に滞在する時間が少なくなってしまう多忙な日々が、本当に幸せな生き方なのか。また、過度に物があふれた生活をしていないか、自らで供給できるエネルギーはないかなど、生き方や暮らしに関するあらゆることへの疑問を解決する一つの提案として、「INSPIRATION」は生まれたのです。

クラウドファンディングでは、こうしたメッセージに共感した299名のサポーターにより、約320万円の支援が寄せられました。クラウドファンディングを通じて寄せられたサポーターからの声には、高齢者が余生を送る住まいとしての利用を望む声や、環境問題を解決する糸口としての希望を寄せる声など、社会が抱えるさまざまな課題を、スモールハウスによって解決できる期待がありました。

一つのプロダクトが多くの人の心をつかんだのは、確かなメッセージを持ってクラウドファンディングを利用したYADOKARIの取り組みが、人々の心に秘めた要求に応えるプロジェクトであったことの証です。

今後、「INSPIRATION」は太陽光発電やバイオトイレなど、環境をかんがみた設備をそろえ、高齢者の使いやすさに通じるバリアフリーについても検討していく予定です。より多様な生き方を提案する存在として、スモールハウスの成長は続きます。

10棟限定発売中、未来の生き方への投資を

クラウドファンディングでの資金調達を元手に、「INSPIRATION」は10棟限定発売を始めました。価格は1棟300万円からで、予算や必要な設備に応じて3タイプのプランから購入が可能です。購入者には限定のワークショップや、スモールハウスでの暮らし方に焦点をあてたオリジナル冊子のプレゼントなどの特典もあります。今後さらなる広がりが期待できるスモールハウスに投資することは、未来の日本に新しい生き方や住まい方を、より普及させる礎になるかもしれません。

(「INSPIRATION by YADOKARI」公式サイト:http://inspiration.yadokari.net/ )

 
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