(写真=Freedomz_Shutterstock.com)
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不動産クラウドファンディングで相続対策?相続税対策編

2018.12.5
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最近「クラウドファンディング」という言葉をよく耳にする方もいらっしゃるのではないでしょうか。クラウドファンディングは、新製品の開発や新規プロジェクトの立ち上げなど、資金を必要としている人や企業と、それに賛同し資金を提供する人をインターネットでつなぐ仕組みです。不特定多数の人が資金を提供することで、資金が必要な人のニーズを満たし、資金提供側は少額から出資できるというメリットがあります。

この仕組みが不動産にも取り入れられ、新しい不動産投資の形が確立しつつあります。今回は不動産クラウドファンディングの基本的な仕組みや種類をお伝えするとともに、相続対策として活用できる可能性についても触れていきたいと思います。

クラウドファンディングの種類と不動産への活用

クラウドファンディングは「寄付型」「購入型」「投資型」の3つに大別できます。投資型はさらに「貸付型(融資型)」「ファンド型」「株式型」の3種類があります。

寄付型はその名の通り資金提供側が寄付をする仕組みです。従って、資金提供の見返りとして商品・サービス・金銭などを受け取ることはありません。こちらがクラウドファンディングの考え方の原点となっています。

購入型は、新規プロジェクトなどに資金提供をする代わりに、そのプロジェクトで生まれた商品やサービスなどを受け取ります。寄付型・購入型ともに金銭の見返りはありませんので、いわゆる投資を目的とした仕組みにはなっていません。

それに対して投資型は、資金提供者が金銭のリターンを求める仕組みとなっています。貸付(融資)資金に対する金利を受け取る「貸付型(融資型)」、ファンドに出資して収益の一部を分配金として受け取る「ファンド型」、企業に投資をして株式を取得し配当を受け取る「株式型」ともに、資金提供した金額に対しての利回りが期待できます。不動産クラウドファンディングは、このうち主に「貸付型(融資型)」「ファンド型」の仕組みを活用しています。

不動産クラウドファンディングのメリット・デメリット

では、クラウドファンディングを活用した不動産投資にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

メリットとしてまずは「少額から」始められることが挙げられます。現物の不動産投資は最低でも数百万円の資金準備やローンを組むことが必要ですが、クラウドファンディングは不特定多数から資金を集める仕組みなので、少額からの出資が可能となります。インターネットを通じて申込・投資を行いますので、全国にある物件の中から場所と時間を選ばずに投資できるというのもメリットです。

J-REIT(不動産投資信託)と比較されることもありますが、J-REITの場合は複数の物件に分散投資するのに対して、不動産クラウドファンディングの場合は個別の物件に投資を行います。自分で投資物件を選択できる点も違いとなります。ただしJ-REITと比較して流動性は低く、中途解約できるものもありますが、満期まで保有するのが原則となります。また不動産クラウドファンディングは、個別の物件に投資するのでリスク分散できず、想定していた利回りを得られない可能性があるほか、出資した額が返還されないというリスクも潜んでいます。

不動産クラウドファンディングを活用して相続税評価額を圧縮?

このように不動産クラウドファンディングは主に投資型の仕組みを活用しているものが多いですが、「購入型」が多く流通するようになれば相続対策にも活用できるという期待もできます。

一つの不動産の持ち分を出資金の額に応じて購入すれば、現物の不動産の一部を保有することになり、現金で資産を保有しているよりも、相続税評価額を圧縮することができます。複数の購入型に投資をすれば、さらに評価額を圧縮できるだけではなく、遺産分割対策にも活用できます。

世の中に出回ってからまだ日が浅い不動産クラウドファンディングですが、2017 年 12月1 日に施行された不動産特定共同事業法の改正により、不動産クラウドファンディングの認知度や利用者の拡大が期待されています。新規参入企業の増加も期待できますので、私たちの選択肢も広がります。今後の不動産クラウドファンディングには要注目です。

 
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