(写真=Purino/Shutterstock.com)
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若者に早期の「成功体験」を与えるためにできることとは? 

2019.1.23
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若いうちから才能を発揮するアスリートやタレントの多くは早期から教育やトレーニングを受けているケースがほとんどです。またアスリートやタレントに限らず、早期のトレーニングや成功体験は若者の成長にとって重要です。彼らに対して社会が行える支援や寄付・投資の方法について考えてみます。

成功する若い才能は早期のトレーニングが鍵を握る

将棋界の記録を塗り替え続けている藤井聡太七段は、将棋界のみならず全国区のニュースやメディアで注目され知名度を高めました。藤井七段は2018年、若干16歳で第45回将棋大賞の4部門(勝率一位賞、最多勝利賞、最多対局賞、連勝賞)で1位に輝き、今後益々の活躍が期待されています。

また、スポーツ界では2020年オリンピックを目前に若きアスリートへの注目が集まっています。日本新記録を塗り替えた水泳の池江璃花子選手や、史上最年少でジャパンカップを制したボルダリングの伊藤ふたば選手など、10代の活躍が顕著です。

恐るべきスピードで才能を発揮する若者たちに共通しているのが、早い段階から高い質のトレーニングを受けた経験です。活躍する若者たちの周りには、教育の一環として有益だと判断して幼少期から本人に質の高いトレーニングを受けさせている家族や大人たちの存在があります。先日、全豪オープンで激闘を繰り広げたテニスの錦織圭選手も、10代の頃にIMGアカデミー(アメリカのフロリダ州に本部を置くプロテニス選手養成学校)に短期留学をしています。同年代の選手よりも早くスキルを習得し、目覚ましい活躍によってさらにレベルの高いステージへ挑戦できる機会をつかみやすいことも、飛躍的な成功の要因になっているのでしょう。

スキルや頭脳の発達は加齢とともに徐々に衰えていきます。最も吸収力のある若年世代に効果的なトレーニングを積むことで、より一層パフォーマンスを向上させることが可能になります。アスリートなどのタレントフルな業界に限らず、一人ひとりの若者の生産性を最大限に生かすためには、早いうちから能力を伸ばすトレーニングが受けられるような環境作りと支援体制が必要になります。

社会制度の見直しと、彼らを育てる環境設計

早期トレーニングや成功体験、平等な機会の提供が若者の能力を引き出すために有用である一方、教育制度は個々の能力を伸ばすという点には特化していません。年齢に応じた義務教育は教育基本法に定められる「国家及び社会の形成者」を育てる目的には必要なルールですが、より高度で専門的なスキルや能力を発揮し得る才能を早期発見することを難しくさせている面もあります。

また、学歴と紐づいた人事採用の制度も、個々の能力を生かす土壌とは言い難いものです。これも教育と同様、大学卒業という年齢と分かちがたい経歴を必要とする時点で若くして芽吹く才能との出会いを狭めていると言えるでしょう。いずれも社会そのものに関わる制度であることから、抜本的な変化を求めることは難しい一方、若者の才能に光をあてる取り組みは、既存の社会制度に関わらず広げることができます。

若者に成功体験を提供する新たなプラットフォームの可能性

日本では、NPO法人が学校教育とは違ったフィールドで若者たちが成功体験を得る機会を設ける活動を始めています。認定NPO法人D×Pでは、多様な大人たちとのコミュニケーションを図ることによって、スキルづくりに悩んでいる若者たちを支援しています。

同法人は2018年8月に個人投資家からの1,000万円の寄付を受けました。今井紀明代表の志に共感したというリブセンス共同創業者の桂大介氏は、営利目的にはなりえないフィールドにこそ支援による社会貢献の道は拓かれていると考えています。

同法人に限らず、若者たちの可能性を広げることを目的としたNPO法人は多数あります。一方で経済的な理由によって活動を広げていくことが難しく、厳しい状況に置かれている団体も珍しくありません。若者が自身の可能性を信じられる機会を醸成するためには、その必要性に共感できる支援者の存在が必要なのです。

人材育成につながる寄付や投資方法

若者の支援活動に対して寄付を募っている団体にアクセスするのは難しいことではありません。インターネットの普及やクラウドファンディングなど新しいプラットフォームの誕生によって、投資家の選択肢は広がっています。

寄付額にも大きな幅があり、少額の月額制から寄付・投資をスタートできるものや、古本売買による寄付や商品購入を通じて寄付するものなど、投資家や寄付者が自身にとって最適な方法を選べるようになってます。若者支援の意思を具体的なかたちに変えられるように、課題意識を持つ団体と出会うことから始めましょう。

 
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